この前、映画を観てきました。
アベンジャーズという映画です。
あの、「日本よ、これが映画だ」というなかなか挑戦的なキャッチコピーが話題の映画です。
結論から言うと、観た人間の個人的な感想としては、かなり残念でした。
何故かというと、アクションばかりで途中で飽きてしまったからです。
あの挑戦的なキャッチコピーだから、さぞ素晴らしい映画なのだろうという過度な期待をしてしまったことも原因な気はします。
ということで、映画だけにかかわらず、アニメ、ドラマ、マンガ、ゲーム、歌、演劇、小説などいわゆるエンターテインメント作品で良いもの、素晴らしいものとはどういうものかを今回は語ります。
これから説明する、三層構造はある評論家さんが言っていたものです。
それをベースに私の理論をそこに上乗せしています。
Google docで作ったスライドを見せながら説明します。
エンターテインメントは三層構造を持っています。
まず、表層(一層)の見せ場。
次に、中層(二層)のドラマ性。
そして、深層(三層)のテーマ性。
表層に近いものは、みる人の全面に押し出しわかりやすい方がいいです。
この、見せ場(一層)の表現方法が巧い代表例は、ハリウッド映画です。
豪快な爆発シーン!、緊迫感溢れる銃撃戦。まさにハリウッド映画の十八番ですね。
また、CMなんかで使われるのもこの見せ場です。
人の興味を引かせる大事な層です。
逆に、全面に押し出さずきちんと隠した方がよいものが、テーマ性(三層)です。
というのも、テーマ性とはその名の通りその作品がもっとも受け手に伝えたいことです。
だったら、なおさら全面に押し出し、みせ伝えた方がいいと思われますが、逆なのです。
一番伝えたいことだからこそ、隠さなければならない。
テーマ性を全面に押し出すと、説教くさくなり、受け手に響かないし、受け手の腑に落ちてくれないのです。
例えば、小学校の道徳や総合の時間に戦争やいじめの授業を受けてきました。
先生は子供たちに言います。「戦争は良くない、いじめはやめましょう。」
こどもに「いじめはやめましょう」と言えば、学校からいじめはなくなるのでしょうか。違いますよね。
また、戦争は良くない。 そんなことは誰にも言われなくても世界中の人がわかってます。
それでも、この世から紛争は無くなっていません。
理想論を押し付けるだけの言葉は、滑稽で、無力なのです。
だからこそ、本当に伝えたいテーマというものは隠して、こっそりと受け手の胸に忍び込ませないといけないのです。
あなたは、映画やドラマを見終わった後になぜか胸がざわざわするというか、何か引っ掛かりを感じたことはないでしょうか。
そして、しばらく経ったあとに、突然その映画やドラマのことを思いだし、そういうことか!と腑に落ちることがあるでしょうか。
もし、そういった経験があるのなら、それはすごく幸運なことで、良い作品に出会えている証拠です。
この表層と深層を繋ぐものが中層のドラマ性です。
この層の大事な役割は感情移入です。
いかに作品の主人公に受け手を自己投影させるか。
そのためには、いかに自然にみせるかがキモです。
具体的には、説明台詞を入れないとか、 構図を工夫するとかです。
最近のアニメで良い例があったので紹介します。
戦国コレクション 23話 「The Dune」 から
このように、幼い子が主人公ならその目線にカメラ位置を持ってきて、受け手もその状況に参加させているのです。
最後に 、この三層全体の厚みが作品の厚みや解釈の幅となります。
とくに、作品終了後に解釈を巡って大激論(良い意味で)が起きるような作品は、良い作品と言えるでしょう。
その例の代表例として初代機動戦士ガンダムなどがあるでしょう。
初代ガンダムは、事実上地球連邦の勝利で終わりますが、敵国として描かれたジオン公国の方にもかなりのファンがいます。
それは、敵として描かれていながらも、見る人の心を打つようなドラマ性や解釈の幅があるからでしょう。
今回、この理論を借りる元になった評論家は、解釈の幅の良い例として、火垂るの墓を薦めていました。
いかがでしたでしょうか。
エンターテインメント作品における三層構造理解して頂けたでしょうか。
まぁ、難しい話と思わず、例えば映画を見終わった後などに知人にどういう内容で評価はどうだったのか伝えるときにこの三層構造を例に説明するとわかりやすいと思います。
本当に良い作品との出会いとは、素晴らしい友人を持つことと似ていると思います。
忘れようと思っても忘れられないし、大げさかもしれませんが、人生経験をさせてくれると思います。
皆様が良い作品と出会えることを願って・・・。
アベンジャーズという映画です。
あの、「日本よ、これが映画だ」というなかなか挑戦的なキャッチコピーが話題の映画です。
結論から言うと、観た人間の個人的な感想としては、かなり残念でした。
何故かというと、アクションばかりで途中で飽きてしまったからです。
あの挑戦的なキャッチコピーだから、さぞ素晴らしい映画なのだろうという過度な期待をしてしまったことも原因な気はします。
ということで、映画だけにかかわらず、アニメ、ドラマ、マンガ、ゲーム、歌、演劇、小説などいわゆるエンターテインメント作品で良いもの、素晴らしいものとはどういうものかを今回は語ります。
これから説明する、三層構造はある評論家さんが言っていたものです。
それをベースに私の理論をそこに上乗せしています。
Google docで作ったスライドを見せながら説明します。
エンターテインメントは三層構造を持っています。
まず、表層(一層)の見せ場。
次に、中層(二層)のドラマ性。
そして、深層(三層)のテーマ性。
表層に近いものは、みる人の全面に押し出しわかりやすい方がいいです。
この、見せ場(一層)の表現方法が巧い代表例は、ハリウッド映画です。
豪快な爆発シーン!、緊迫感溢れる銃撃戦。まさにハリウッド映画の十八番ですね。
また、CMなんかで使われるのもこの見せ場です。
人の興味を引かせる大事な層です。
逆に、全面に押し出さずきちんと隠した方がよいものが、テーマ性(三層)です。
というのも、テーマ性とはその名の通りその作品がもっとも受け手に伝えたいことです。
だったら、なおさら全面に押し出し、みせ伝えた方がいいと思われますが、逆なのです。
一番伝えたいことだからこそ、隠さなければならない。
テーマ性を全面に押し出すと、説教くさくなり、受け手に響かないし、受け手の腑に落ちてくれないのです。
例えば、小学校の道徳や総合の時間に戦争やいじめの授業を受けてきました。
先生は子供たちに言います。「戦争は良くない、いじめはやめましょう。」
こどもに「いじめはやめましょう」と言えば、学校からいじめはなくなるのでしょうか。違いますよね。
また、戦争は良くない。 そんなことは誰にも言われなくても世界中の人がわかってます。
それでも、この世から紛争は無くなっていません。
理想論を押し付けるだけの言葉は、滑稽で、無力なのです。
だからこそ、本当に伝えたいテーマというものは隠して、こっそりと受け手の胸に忍び込ませないといけないのです。
あなたは、映画やドラマを見終わった後になぜか胸がざわざわするというか、何か引っ掛かりを感じたことはないでしょうか。
そして、しばらく経ったあとに、突然その映画やドラマのことを思いだし、そういうことか!と腑に落ちることがあるでしょうか。
もし、そういった経験があるのなら、それはすごく幸運なことで、良い作品に出会えている証拠です。
この表層と深層を繋ぐものが中層のドラマ性です。
この層の大事な役割は感情移入です。
いかに作品の主人公に受け手を自己投影させるか。
そのためには、いかに自然にみせるかがキモです。
具体的には、説明台詞を入れないとか、 構図を工夫するとかです。
最近のアニメで良い例があったので紹介します。
戦国コレクション 23話 「The Dune」 から
この話は幼稚園児の尼子経久がメインの回なのですが、あることで先生から叱られてしまいます。 |
その叱られているときに流れるのが、この画面。 何だコレ? |
なにかというと、怒られているときの尼子経久の目線の高さを表現していたのです。 |
このように、幼い子が主人公ならその目線にカメラ位置を持ってきて、受け手もその状況に参加させているのです。
最後に 、この三層全体の厚みが作品の厚みや解釈の幅となります。
とくに、作品終了後に解釈を巡って大激論(良い意味で)が起きるような作品は、良い作品と言えるでしょう。
その例の代表例として初代機動戦士ガンダムなどがあるでしょう。
初代ガンダムは、事実上地球連邦の勝利で終わりますが、敵国として描かれたジオン公国の方にもかなりのファンがいます。
それは、敵として描かれていながらも、見る人の心を打つようなドラマ性や解釈の幅があるからでしょう。
今回、この理論を借りる元になった評論家は、解釈の幅の良い例として、火垂るの墓を薦めていました。
いかがでしたでしょうか。
エンターテインメント作品における三層構造理解して頂けたでしょうか。
まぁ、難しい話と思わず、例えば映画を見終わった後などに知人にどういう内容で評価はどうだったのか伝えるときにこの三層構造を例に説明するとわかりやすいと思います。
本当に良い作品との出会いとは、素晴らしい友人を持つことと似ていると思います。
忘れようと思っても忘れられないし、大げさかもしれませんが、人生経験をさせてくれると思います。
皆様が良い作品と出会えることを願って・・・。